八甲田山から還ってきた男
奈良への社員旅行をキャンセルしたので明日から3連休のケンです。こんなに暑いのに奈良なんぞ行ってられるか!!
お盆のときに読んだ本。(お盆といっても今年は土日の2日しか休みが無かったんだけど。)
明治35年に行われた八甲田山雪中行軍を成功させた福島大尉の甥っ子さんが書かれた本。親族ならではで遺した手紙などがふんだんに使われています。
八甲田山というと新田次郎の原作をもとに作られた名画「八甲田山」を史実と考えがちなのですがこれを読むとだいぶ映画のほうは脚色されてたのがわかります。勿論それで映画の価値がさがる訳でもないですが。
具体的に書くと・・・
① 雪中行軍は成功させた弘前隊でいえば福島大尉(映画では高倉健)自らのたっての希望で行われた。
② 青森隊の神成大尉(映画では北大路欣也)と福島大尉の個人的な前打ち合わせはなかった。
③ 行軍中に青森隊と弘前隊が雪の八甲田でおちあう計画は無かった。
④ 青森隊はあくまでも山田少佐(映画では三國連太郎)の隊で神成大尉にそこまでの実権はもともと与えられていなかった。
⑤ 福島大尉は雪中行軍時点で独身だった。そして青森出身でなく群馬出身だった。
等々。
それにしてもこの行軍で弘前隊が踏破したコースは驚きの難コースですね。100年以上前の粗末な装備で最悪の気象状況のなか歩きとおした彼らに山仕事をしてる自分は素直に敬意を表したいです。明治の男は凄いな。
好きな邦画で常々「八甲田山」を1位に推してる自分には文句無しの名著でした。
こう暑いとどこにも出かけたくありません。
クーラーが効いた部屋で午後の紅茶のレモンティを傍らに本を読むのが一番の幸せ。
やさぐれたレディも全くやる気がかんじられませんな。と打ってるあいだに来月合同誕生日パーティーが決まったんだって。いかったね。
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