林業

2010年6月10日 (木)

大失敗で大失態

 

 「ワールドカップ観たいからちょっと仕事休みたいな。」なんてたわごとをほざいていた罰が当たったようで怪我をしてしまいました。チェーンソウで太腿を7センチ。15針縫合。格好悪いです。

 小径木の掛かり木を処理してる際にキックバックしてバーの先端が太腿をえぐりました。さすがに厄年。色々あります。

 チェーンソウで負った傷は汚いんですよね。肉はグチョグチョだし土や樹液はへばりついてるし。ワイヤーブラシみたいのでごしごし傷を洗ってもらったのですが麻酔が効いていなかったら失神する痛さだったことと思われます。幸いにも筋肉は損傷してないそうなので治りは早いと思います。

 なので週末に行こうと思ってた佐賀ちゃんぽんツアーもあえなく中止。

 ネットで調べて美味しそうなお店を5軒くらいリストアップしてたのに残念です。10月以降の日のいいときに行ってみます。高速1000円が続いてたら嬉しいんだけど。

 ということで暫く悶々とした日々を送るであろうケンでした。

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2010年2月28日 (日)

枝打ち作業

 

  先週は枝打ちをしてたケンです。

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 こんな風に打っていきます。(今回は全体的にます口調でいきます。)

 ここの木は樹齢で12年目。なので1回目の枝打ちとなります。

 地面から180センチ程度の高さの枝まで打っていくます。

 枝打ちは木が寝てる涼しい時期が適しています。温かい季節にすると打ったところからヤニがでてきて作業着や手袋がコールタールまみれのようになります。

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 彼は新人なので生真面目に防護眼鏡と防護マスクと防護手袋で完璧な防御体勢をひいています。

 防護手袋というのはケプラー繊維で出来ていて動いてる刃が指を直撃しても切断を免れることができると言われています。

 キャリアを積むと段々危険意識が薄くなって身軽な装備で作業したくなります。この写真を見て自分も今一度初心に帰ろうと思いました。

 1本の木を打つのに1分強かかります。1日に300本以上の木を処理していきます。地味な地味な作業です。作業中は勿論常に1人で誰とも喋れません。

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 枝打ちアフターの木。

 なんでこの作業をするかというと節の無い良質な材を作る為だそうです。

 でも今時期、柱をむき出しにしてる豪邸が何%造られてるのでしょうか!?少なくとも5年前に建てた我が家の細い柱は全てクロスで覆われています。

 枝打ちされた木は順調に育てば5年後の2015年頃に2回目の枝打ちをされます。2回目は1.5メートルの梯子をかけて3.5メートルほどの高さまで枝を打つことになります。なので2回目の作業に支障をきたさないために1回目の枝打ちの時点で1、5メートル以上は打っておかなくてはなりません。

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 このような不良生木は枝を打ってもらえません。彼らはこの時点で造林木としての使命を終えあとは文字通り「枯れ木も山の賑わい」として生きていきます。で、通常2回目の枝打ち後にある1回目の間伐作業で処理され短い一生を終えます。

 自分達の組合では1ヘクタールの山林に原則3000本の杉、ヒノキを植えます。そのうち1回目の枝打ちをされるのはおよそ2000本。植えてからたった12年で3分の1がふるいにかけられる計算になります。

 今回枝打ちした木が数回の枝打ち、間伐、利用間伐等を経て最終的に市場に出るのはおよそ40年後。自分は恐らくこの世にいないでしょう。そのときに何本の木がこの山から出荷されるのか草葉の陰から見守っていようと思っています。

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2010年2月 6日 (土)

おニューの枝打ち機

 

本日、めでたく41歳になったケンです。

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 ということで記念に枝打ち機を購入。

 チェーンソーや草刈機は見たこと触ったことがある人でもこの機械は初めてという人が多いのではないでしょうか!?

 リョックサックのように背負って杉やヒノキの枝を切る機械です。排気量は23CC。直径5センチ程度の枝まで切れます。色々付けたり外したりと早速自分仕様にカスタマイズ。

 林業に携わって12年で4台目。最後に買ったのは5年前くらいだったと思うけどその時は6万円程度だったのが7万円以上に。世間ではデフレとか言ってるのに林業機械はどんどん値上がりしてやれません。

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 今日までエースだった機械。5年間使用した感が滲み出てる。明日からはサブとして新エースが故障したときに備えてもらいます。

 10年くらい前まではまだ枝打ちを鉈(ナタ)でしてる人もいたのですがさすがに最近は見かけなくなりました。ジェロニモみたくてカッコイイんですけどね。

 余談ですが職業を訊かれて木こりと答えると斧で木を伐ってると連想する人もいるんですが自分は12年林業をやってて斧で木を伐った経験は皆無です。与作から来てる連想だと思うんですが。笑

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 こいつキラークイーンばりの破壊力を持ってた。

 たかがカップラーメンと侮ってすすったら辛さに咳き込んでその拍子にスープが鼻の奥に入って大変な目に。

 それでも我慢して半分くらい食べたけどそこでギブアップ。相方さんにも1口食べさせてみたけど物の見事に咳き込んでいました。笑

 自分は辛いのが苦手なんで当分腹とお尻が痛かったです。辛いの好きな方、お試しあれ。  

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 福山雅治も今日で41歳。なんで彼のファンの方もそうじゃない方もブシっと押してやってくださいな。 

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2010年1月15日 (金)

自分の車にひかれた男

 

 木曜の朝の話。

 現場の下見で林道を走ってました。

 先頭から軽トラ~ホンダ箱バン~ダイハツ箱バン~自分のジムニーの順で。

 傾斜15度くらいの登り坂で先頭の軽トラが上がれなくなる。

 林道の幅は2メートル50センチ弱。左側は落差20メートルくらいの崖。もちろん作業路なのでガードレールなんて無い。バックするにもつづらおりのカーブでちょっと厄介。路面は砂利の上に根雪が氷状で5センチに新雪が15センチ弱。

 3人で軽トラを押して先ず先頭の軽トラをなんとか脱出させることに成功。

 次いでホンダの箱バンはもうトレースが付いてるのでわりとすんなり上がる。

 次にダイハツの箱バンなんだけどこれがなかなか上がらず苦戦。運転してるのは新人クンで雪道の運転にも不慣れ。でちょっとドン臭いタイプのコ。自分との車間距離は15メートルくらい。

 しばらく1メートルくらいを上がったり下がったりしてるうちにブレーキランプを付けたままの箱バンがスウーっと坂を滑り落ちてきた。後輪をみると回転していない。完璧に滑ってる!!

 時間にして1秒くらいだけど色々考えた。バックして避けるのはたやすいけどそーしたらこのコ多分車ごと崖下に落ちて死ぬなと直感で思った。

 で、ジムニーで受け止めることに。スピードはそうでもないからエアバッグは開かないだろう。ギアをロウに入れてエンジンを切ろうかとも思ったけどハンドルが切れなくなるので止めてブレーキを踏んでサイドは引かなかった。

 ややあって箱バンがまともにぶつかった。時速10キロ程度だと思う。ジムニーは持ちこたえる素振りを見せたけど踏ん張りきれなかった。箱バンとはいえ1トンあるしジムニーのタイヤ自身路面に完璧に噛んで無かったし。2台が接触したまま崖にズルズルと吸い寄せられていく。マジでヤバイぞ。

 ハンドルをちょっとだけ右にきって運転席のドアを開けて動いてる車から飛び降りた。飛び降りたけど運転席のドアが自分を巻き込んで変な体勢になりジムニーの右の前輪がものの見事に右足のふくらはぎを踏み潰していった。そのときふくらはぎは斜めの状態だったので間違いなく足の骨が折れたと思ったが命だけは助かったと確信できた。

 足を押さえて悶絶してると車のドアを開けたまま降りれてない新人クンと目が合った。彼の目がパニックに陥ってる。滅多に大声を出さない自分が「早く降りろ!!ボケ~!!」みたいに叫んだらやっと我にかえったか飛び降りれた。

 結局ジムニーは道の脇にポツンと生えていた直径30センチくらいのナラの樹にリアのスペアタイアを当てて止まり箱バンはジムニーで止まった。ジムニーはあと50センチ右にずれても左にずれても崖下に落ちていた。奇跡のようだと思った。ホンダの箱バンを運転してた人が少し離れたところから見てて、2人とも崖に落ちて厄介な話になるなと覚悟したらしい。

 こうして自分は新年早々、自分が運転していた車にひかれるという稀有な体験をした。運転してる自動車から飛び降りるのも始めての体験だし。ジョン・ランボーみたい。

 足の骨も折れてなく擦過傷と青痣と突き指だけで済みましたが念のため今週一杯は休業です。ジムニーも2日の入院で治るとか。5年振りくらいに死を覚悟したけどこのくらいですんでよかった。本当によかった。神社にお礼のお参りに行かなきゃ。

 それにしてもこーいった体験した晩に相方さんと会話してて3回連続くらいで無視されるとシックスセンスを思い出しますね。

 はぁ~~。アドレナリン出てて眠れない・・・。

 

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